PC 『越えざるは紅い花』 感想

クリア日：2020/02/07 ★★★☆☆

2012年のPC版R18乙ゲ。リパッケージ版があるようですが通常版・無印です。
というのも、リパッケージ版がとんでもないプレミアついてて……倍になっちゃってました。operettaさんのサイト見ると公式通販が死んだぽくて…理由はそれでしょうか。で、ついでに見かけた「その愛は病にいたる」の文字。あ！！！！！名作！！！！！！！これ出されてた会社だったのか～と、期待値爆上がりです。

で、プレイに至ったキッカケは「蝶毒好きならオススメ」っていう話からなのですが、……う～ん？て感じです。バッドエンドの雰囲気(監禁とか監禁)が所以だと思うのですが、紅花はそこまで重みがない。と思う…。ルス王とか真島的なポジションですが、ほんの一瞬しかスポット当たらないので持て余してる感が…っていうのもNTRに毒された感覚なのだけど。キャラの歪み方も似て非なるもので、蝶毒は生粋のイカれた奴らですけど、紅花は根本がフツーにいいヤツなんですよね。蝶毒はプラスからマイナスになっていくんですが、紅花はマイナスからプラスになっていく。悪く言えば出オチ。まあその、プラスになっていく甘い過程が良いってもんだと思うので……価値観変わった頃に二周目してみようかな～。
蝶毒の化けの皮が剥がれていくあの感覚を求めてプレイすると寝ちゃうよーて話です。(´・ω・`)つって、スタートがこうなのでどうしても比べてしまうんですけど全然関係ないのでね、おわりおわり。

プレイ前にキャラ品定めするわけですがとくに贔屓は生まれませんでした。あでも三楽章さんでちょっとアがった。キチ演技期待してたのですがなかったですね、無念。あとはちょうど「フラテルニテ」をプレイして手塚りょうこさんの美声に惚れ惚れしたところだったので、ナァラにも汚喘ぎあるのかないのかドキドキでしたがこれも無念。監禁エンドでアヘりかけてたのであと一息だったんですけど！

そんな感じでそろそろ感想にいきます。

■攻略順
　　ルジ→セフ→エスタ→ノール→ナラン→スレン→トーヤ→ウル
適当に赴くままに進んだんですけど…、心が揺れすぎて先にサブキャラ攻略してしまったやつです。
ピンときた順でいいと思う。ルジはあとのほうがよかった気もする…ハピエン見越しちゃうので。

■プレイ後キャラ好感度
　　ナラン＞スレン＝ノール＝ルジ＝エスタ≧トーヤ＝セフ＝ウル
ナランは神、聖母、宇宙の祝福

■■以下ネタバレ含む感想

バッドエンドは監禁オブ監禁そして監禁が多いですが、結構雑な感じがしました。その場限りのシチュエーションという感じで感情移入しにくい。伏線も露骨なので普通に身構えちゃって不意打ちビンタがあんまりなかった。それぞれの重い過去も流れるような回想で、あっそうなんだ感。あとはだらだら政治の話もするので何回か寝落ちしました。
最悪のスタート～打ち解けていくお話でつまりはやってることほぼ純愛なので、思ったより禍々しさはなかったです。

トーヤ・スレン・ノールがメインキャラだと思うのですが、サブっぽいナラン・ルジ・セフ・エスタのお話のほうが好みでした。横恋慕万歳。

■トーヤ
メインキャラなので設定盛られた感じ…なのですが、なんか「そうなんだ」としか思わなかったのは単に彼に興味がないからでしょうか。嫌いでも苦手でもないのですけれど。

ヒロインが彼の過去の夢を見る謎。もっと違う手法使って！

▼ルジ
ケツ穴強奪されかけた過去明かされたときは声出た。敬語外れてしまったのはちょっと残念でした。
従兄妹要素の必要性をあまり…。天涯孤独じゃなくて嬉しい＾＾で、消化されてしまって、まってよ！血繋がった相手とケコーンするのに躊躇いないのかよ！と思いました。
あとは駆け落ちじゃなく真っ向勝負でも良いんじゃないかなぁとモヤってしまった。人様の感想で見た、王の離縁はアカンから最適解だよな～ていうお話に納得しかけたけど、このご時世だし別にいいんじゃないのと思う。

▼ウル
ショタ枠…！かわいいに尽きて終わるのでナランと並べると切なさが増す。可能性がないに等しい感じ。リパッケージ版で報われていることを願います。てかリパッケージで待望のR18追加て、お姉さま方……お姉さま方……

■スレン
公式ランキングではスレン堂々の一位みたいでしたが大体納得です。肉食系(やさしい)は人気出るテンプレ。獰猛なタイプは見ていて面白いので好きです。
シャルの「私が罰を受けるべきよー私を連れてってー」を「お前は好みじゃねーんだよ」で一蹴したのは笑いました。そんなこというなよ。
3P予想が大当たりでした。ナランかわいい。監禁前に慈悲(ではない)を与えてくれる優しいのかなんなのかとにかく心中渦巻いてそうな彼がかわいいです。
ベストエンドの恋人からやり直す展開に感動。正ヒーローみたいな構図もらっちゃってますけど、いいの？

▼ナラン
好き！！！！！！！！！ってなった人です。お話も一番良かったです。かわいい。かわいい。一番かわいい。兄貴と一緒でヒロインに一目惚れしたそうですかわいいね。女装したりかわいいね。実兄が3人くらいいたんだっけね、末っ子かわいいね。そんなかわいい面して狡猾で萌えでありました。かわいいね。
ベストエンドで成長を感じつつ姐さん姐さん(ハートぶちまけ)がなくなってちょっと寂しい。ヒロインがスレンにしてもらったことをナランにしてあげる展開もストーリーの繋がりがあってよかったです。三人の関係性や成長譚、読んでいて一番楽しかったルートでした。全体評価低めになってしまっているのですがナランルートで満点にしてもいいかなというくらいには。
「子供が生まれたら違う男のところに嫁がされる」とかいう法律に従って、適応されない貴族にのし上がるまでの7年間我慢するわけですが……ゴムは！？ゴムや外出しという概念は！？！？セッ久＝中田氏な世界かと思いきや他の誰かが外に出してたしほえーーｗｗｗって感じです。勇ましくなってスレンに似てきたな～みたいなことをモブが言ってましたが夜は似ないのだろうなと思うと萌えです。かわいいね。

■ノール
萌え度高めのキャラでした。進めていきながらああ～攻略してんな～って感じした。ちゃっかり痕つけたり商談中にセクハラしたり、所有欲が強いだとかで、変態度高めで好感持てる。初っ端から文鎮で処女ぶち抜けってすんごい鬼畜きたな思ったり。
で、処女散らした証明の代わりの血を用意してきたところのノールさん
＞「貴女の同類から頂いてきました」
＞寝台から下りて、視線の先を辿る。窓から身を乗り出して覗いてみると、厩舎らしきところから馬のいななきが聞こえてきた。
ここ好きすぎます。
あと仮面の男、エスタだと思ってたので混乱してました。

▼セフ
最もハッピーなキャラだと思っています。
ナヨナヨしすぎずちょうどいいおじさん。ちょいちょい甘えん坊だったりやるときはやる男だったり可愛げのあるイケおじ。ポエムすらもおじさんという免罪符で許してしまう私です。
唯一子を成したあとが描かれていたりとか。バッドの唐突に呆気なく散る感じとか。おじさんだからこそ味が出る幸福の瞬間が沁みました。放浪人生からのそれなのも＋。(17歳差ってすっげーな)
死んでも幸せ噛み締めてそうな、寂しさを交えたちょっと達観した感じ。初めておじさんを攻略しましたが感慨深いルートでした。
エスタが尾行してるのでセフさん唐突に消えるバッドエンドあるかなと思ったのだけど杞憂でした。

▼エスタ
歪にみせかけて純愛のやつ。すげー好きなやつ。とてもよかった。ナランルートの次に好きです。追加エピがとても気になる。

■サラーナ／シャル／エルス／バル
フローラとビアンカみたいな。私はサラーナ派です。シャルさんはどうせなら女の都を作るのよぐらいトチってもいい気がする。悪い意味でなんだこの女感が強かった。
エルスとバルはそれぞれサラーナとシャルの旦那ですがわりかし見た目好みなので寝取れないかなと考えてたのですがそれはなかった。とてもいい夫婦だとおもいますまる。私はサラーナとバルの夜を覗き見たいです。貞淑に見えるサラーナが夜は一変…バルはしどろもどろというのを求めています。どこの童貞向けエロ漫画だろう

■オーリ
報われる日はいつくるのか？不幸しかない男(泣)
幼馴染(義兄)・婚約者・王・片想い・おそろっちの三つ編みなんて要素を持ちながら思ったより出っ張ってこなかった。
あ、あとあんまり国王の風格がないな？村人か？

■総括

一言でいえば「夢女子が好きそう」です。

ナランは神
ありがとうございました。

ナランは神